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知って欲しいルーシーダットン解剖学
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知って欲しい筋肉
わたしたちの体にとっては全ての筋肉が必要ですが、まずSUAYのルーシーダットンで学んでいただきたい筋肉は大腰筋(だいようきん)です。
SUAYヨガでは大腰筋の大切さをお伝えしながらレッスンを行っています。
大腰筋ってどんな筋肉なんでしょうか?
からだの要!大腰筋
大腰筋ってなに?
大腰筋はからだの中心部にあるインナーマッスルで、体のもっとも重要な筋肉の一つと言えます。
なぜそんなに重要なのでしょうか?
まずは大腰筋が体のどこからどこに付着しているのか。
その付着位置をイラストで確認してみましょう。
イラストを見ると
- 大腰筋が肋骨のうしろ側から背骨に沿って付いていること
- 左右あること
- 足の骨に付いていること
がわかりますね。
イラストには胸椎(きょうつい)、腰椎(ようつい)と書いてありますね。
つまり大腰筋は体幹部の奥深くに位置し、胸椎や腰椎から足の骨へとつながる筋肉で、体の中で唯一上半身と下半身をつなぐ筋肉なのです。
体幹部にあって、背骨に付着する大腰筋は背骨のアライメントや体幹部の他の筋肉に影響を与えます。
では体幹とはなんでしょう?
体幹とは
体幹とは人間の頭と両手両足を除いた部分、つまり胴体の部分を指します。
体幹はその字のとおり体の幹(みき)です。
体幹部の筋肉は内臓を保護し、姿勢を保ち、激しい運動のみならず日常の動きでも重要な役割を担っています。
では体幹部の筋肉にはどんな筋肉があるのでしょうか?
体幹部の筋肉には
体の前面に
- 腹直筋
- 大胸筋
体の背面に
- 広背筋(こうはいきん)
- 脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
- 僧帽筋(そうぼうきん)
体の深層部に
- 腹横筋(ふくおうきん)
などがあります。
大腰筋は、体幹部の筋肉とともに背骨や骨盤を正しい位置に保ち、姿勢を保持し、階段を上る、しゃがむ、後ろの物を掴む、など日常の何気ない動作時にも働いています。
大腰筋の働きが悪くなると
- 姿勢が悪くなる
- ゆがみを引き起こす
- 足をあげるなどの日常の動作がしにくくなる
などの体の不調の一因となるのです。
次は大腰筋が背骨にどのように影響するのか見てみましょう。
大腰筋と背骨
イラストでご覧いただいたように大腰筋は背骨に付着しているため背骨のカーブと関係しています。
背骨のカーブを見てみましょう。
人の背骨(脊柱)は
- 頚椎(けいつい)
- 胸椎(きょうつい)
- 腰椎(ようつい)
- 仙骨(せんこつ)
- 尾骨(びこつ)
からなり、横から見るとゆるやかなS字カーブを描いています。
これを生理的湾曲と言います。
背骨のS字がくずれると姿勢が悪くなり、背中や首などの筋肉が緊張してコリや痛みのもととなります。
では背骨に付着する大腰筋の機能が低下するとどうなるのでしょうか?
腰椎に付着している大腰筋が短縮すると腰椎が引っ張られ背骨のS字カーブは崩れます。
周りの筋肉にも影響し骨盤や背骨が正しいアライメントを保てず、下半身のゆがみも引き起こしてしまいます。
短縮とはどういう状態なのでしょうか。
“短縮した筋組織は力を出せない”“たいていは防御的理由から過度あるいは病理的に短縮した筋組織は力を出すことはできないし、伸びて元の長さにもどろうとはしない”
James H. Clay and David M. Pounds クリニカルマッサージ 医道の日本社 2017 p.5,6
つまり不良姿勢などの理由によって、常に同じ状態に保たれ続けた筋肉は短縮し、縮むことも伸びることもできず力を発揮できないのです。
例えば、ダンベルを持ちあげる際に肘を曲げるトレーニングは筋肉の収縮(縮んだ状態)にあたり、腕を骨折しギブスなど外からの力で常に筋肉が縮んだ状態が短縮にあたります。(怪我などの場合には意図的に筋肉に力を出させない様にしている状態)
この様な、筋肉が本来の力が発揮できない状態が短縮という状態になります。
では、大腰筋はどのようにして短縮するのでしょうか。
座っているだけで大腰筋の働きは悪くなる?
わたしたちは地球上で暮らしている限り重力から逃れることはできません。
地球上で2足歩行するためには、重力に対して姿勢を安定させ体を支える筋肉がバランスよく働く必要があります。
成人の頭は平均して4〜5kgあり、頭を支えるだけでも大変なことなのです。
これらの筋肉が弱くなると、重たい頭を支えられず不良姿勢や腰痛などの不調をひきおこします。
そしてこの不良姿勢がまた筋肉の弱化を起こし負の連鎖が起こります。
さらに長時間座っている姿勢が続くと、これらの筋肉の一部が常に緊張した状態が続き、短縮しバランスを崩します。
イラストは大腰筋が短縮した状態をあらわしています。
このイラストの状態が、背骨も骨盤もゆがんで見えている状態です。
背骨のゆがみは不調の原因になりますし、気になりますよね。
大腰筋と骨盤のゆがみ
骨盤は寛骨(かんこつ)(腸骨・坐骨・恥骨の3つからなる)と仙骨、尾骨で構成されています。
骨盤にはたくさんの筋肉が付着していて、その筋肉の働きが悪くなることで骨盤のゆがみを引き起こします。
その原因となる筋肉の一つが大腰筋です。
「大腰筋は座っているだけで・生活しているだけで」短縮してしまうというお話はさせていただきました。
では大腰筋が短縮した場合、骨盤にどのような影響を与えるのでしょうか?
さきほどのイラストをもう一度見てみましょう。
片方の大腰筋が短縮し、左右アンバランスになると骨盤の左右の高さが違ってしまいます。
人の体はいろんな筋肉が影響しあい連動して動いています。
大腰筋の短縮により崩れたバランスは他の筋肉にも影響を与え、さらなるゆがみを生みます。
では大腰筋を強くするにはどうすればいいのでしょうか?
ここからは大腰筋を強くするために何をすればいいかを解剖学を交えて紹介していきます。
大腰筋を強くするためにまず知って欲しいこと
大腰筋は息を吸ったり吐いたりすると動く筋肉なんです。
大腰筋がしっかりと伸びて張れる身体づくりのために、まずは呼吸法です。
呼吸時に働く筋肉とともに大腰筋は伸ばされます。
呼吸に関係する筋肉と言えば、まずわたしたちが考えるのは【横隔膜】ではないでしょうか。
【横隔膜】は傘のような形をしています。
この傘のてっぺんが凹んだり戻ったりすることで、肋骨内のスペースが広がったり狭くなったりして呼吸をしています。
吸気で横隔膜は収縮し、肋骨は拡張し大腰筋も伸ばされます。
SUAYヨガのレッスンでは、まずはじめに呼吸法を用いて、大腰筋をはじめ腹横筋など体幹部にある筋肉の動きをよくしてから運動をします。
SUAYヨガの呼吸法を詳しく知りたい方は呼吸法に関して書かれたこちらのブログをご覧ください。
ヨガのポーズをとるだけでからだは整う?
自己整体として日本に入ってきたルーシーダットン。
ルーシーダットンでは呼吸法を中心にポーズをとりながら体を整えます。
ではポーズをとれば体は整うのでしょうか?
必要なのは解剖学を理解して運動をすることです。
解剖学を理解しポーズをとることで見えてくるものがあります。
立ち姿勢や座った姿勢の時に見える、体のゆがみの原因がポーズをとることでわかります。
左右で同じポーズをした時に、左右の筋力の違いがあるのはなぜなのでしょうか?
ポーズをとろうとしてもキープできなかったり、しっかり伸びない部位があるのはなぜなのでしょうか?
解剖学をもとにその原因を考え、必要な運動をし、体を整えていくことが大切です。
大腰筋は姿勢保持筋の一つです。
(参考文献:James H.Clay and David M. Poundsクリニカルマッサージ 医道の日本社 2017)
大腰筋は体のバランスを保ち、動作において体を安定させるという大切な役割を果たしています。
わたしたちの姿勢や動作と深く関係している大腰筋を強くすることがとても大切なのです。
SUAYでは姿勢保持筋である大腰筋がしっかりと伸張、「つまり伸びて張る!」ことが大切であると考えています。
大腰筋を強くすることで、重力に負けない正しい姿勢としなやかに動ける身体づくりを目指します。
SUAYヨガは解剖学をもとに運動をします。
解剖学は日本地図と考えてみてください。
目的地にたどり着くためには地図を理解しなければいけません。
地図をもとに目的地に向かって道を歩いていきます。
SUAYでは解剖学を知り、必要な運動を行っていきます
SUAYのレッスンでは筋肉の形や働きを知り、何が必要かに気づいていただきます。
- 不良姿勢を直したい
- 不調をなくしたい
- バランスのいい体になりたい
- 元気に毎日を過ごしたい
- 運動しているのに効果がないのはなぜか知りたい
- 健康のために運動しているのに膝を痛めてしまった
SUAYにはいろんな理由でみなさんいらっしゃいます。
何をしたらいいのかわからない・・・
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大阪・高槻店
SUAYヨガ・ルーシーダットン 認定インストラクター
SUAY箕面店・高槻店・茨城店など関西を拠点に多方面でSUAYヨガ認定講師を務める。「腰に違和感がある」「肩凝りがひどい」「お腹の力の入れ方がわからない」など、一人ひとり違うの身体の不調や使い方を丁寧にレクチャーをすることを目指し、習慣的に正しい身体の使い方の習得を助けるSUAYヨガの実践・指導を行う。